「HAPPY ENDie」考察②
THE GREATEST SHOW-NEN
「HAPPY ENDie」2月12日放送
本当に考察が楽しい作品です!
考えれば考えるほど奥が深いというか…。
ということで、リアルタイムで感じたことを次の放送が始まる前に、ここに書き記しておきます。
ネタバレがありますので、嫌だという方は自衛をお願いいたします。
とりあえず、この放送を見た感想を。
そりゃあ、ループするわ!!!
(取り乱しました)
モトムとユウキの会話。
1回目の放送では一方的に話していたモトムの会話に、ユウキの返事も聞くことができる。
これ、本当にうまいなと思ったのが、1回目の放送との印象がまったく違うこと。
1回目の放送では、モトムがこの世界でどうにかして死んでしまうユウキを救おうとしているように見えたのだけれど。
今回の会話では、モトムの存在が失われてしまうことをなんとなく感じ取ったユウキがいて。
そんなユウキを安心させるために、大丈夫と言い聞かせるっていうめちゃくちゃ切ないものになってて。
「不安になるんだよ。俺のこと忘れてどっか行ったりするなよ」
「忘れるわけないだろ。大丈夫、ずっとそばにいるから」
「でも、これは嘘になる。俺はそばにいられなくなる。そして俺の方は覚えていても、彼は俺のことを忘れてしまう」
切なすぎる…。
というか、こういう切ない、繊細な演技をする末澤さんが好きなんですよ(私情しかない)
何度やっても最期は自分ではなく、突然現れたジンタの名前を呼んで死ぬユウキ。
消えた自分の存在。
これを覆すために、モトムは犯人にジンタを殺すよう依頼をしていたわけで。
ここでジンタとモトムの差が出ている気がします。
ジンタはただただ純粋にユウキが生きられる未来を探して時間をループする。
モトムはユウキを救うことをきっかけとしながらも、消えてしまった自分の存在を取り戻し、そのために邪魔者のジンタを殺そうとしている。
この差が、世界をループさせ続けて本質を見いだせなかった原因だったら面白いなあなんて。
自分の幸福を願うか、他人の幸福を願うのか。
その些細な差が、ジンタとモトムとユウキの間には存在しているのかと思いました。
そして、モトムはどこからこのループに気がついたんでしょう。
繰り返される世界で、自分の存在が消えて。
大切な人の隣には知らない人がいて、大切な人はその名を叫んで死ぬのに。
自分はそれを見ることしかできない苦しみを抱えながら、ただの登場人物Aに成り下がる。
何度も繰り返される世界で、孤独な戦いは報われたことはなかったんだろうな。
犯人もいつの頃からか、ループに気がついていたようですが、こちらは人を殺す恐怖でそれに抗おうとする気力はないし。
モトムと犯人が協力したらなにか変わっていたのかとも思うけど、この二人は残念ながらこの状況を打開する力はないんだと思います。
やっぱり自分を殺そうとしたモトムに対しても「ありがとう」と言えるジンタのような人でなくちゃ。
繰り返され、抗えない犯人の凶行。
客観的にそれを見たとき、警察官は気が付きます。
台本通りに事が進んでいると。
そして、繰り返される世界は、何度も何度も書き直された台本の上の話であり、矛盾が生じていることに全員が気がつく。
これね、普通の人じゃ考えつかないですよね!
舞台とか小説とか。
その世界観を共有する人は、その場で世界観を把握し、共有した上で物語を楽しみますよね。
そもそも虚構を虚構とは思わない。
この舞台では、それが虚構だと、虚構の登場人物が言うわけです。
この向こうに行く、と宣言までして。
虚構が崩されたとき、妙に納得してしまいました。
同時に、虚構に生きる人物たちが「この世界は虚構だ!」とはっきりと宣言するのは、潔さもあって、もはや清々しい。
さて、2月19日放送でいよいよクライマックスですが。
ジンタと謎のロングコートの男が直接対決のようですね。
うーん、謎のロングコートの男は作家で、ジンタに随分と感情移入しているよう。
大切な人を失くしたことに絶望して、ハッピーエンドにできないんでしょうか。
ジンタと対面したら、「君は、僕だ」って死んだ目で言いそうで楽しみです(妄想)。
どんなクライマックスを迎えるのかもう待てないです!
さて、今回も長文となりました。
お付き合いくださいました方、ありがとうございました。